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†side 翡翠(明鈴)†
「号外ー!号外ー!!
ついに、李翔殿下の即位が決まったぞー!!」
「まぁ、李翔殿下が!」
「めでたいことじゃのう」
「本当ですねぇ」
「…………………」
ここは緋劉国(ひりゅうこく)の南に位置する苑州(えんしゅう)
緋劉国とは、広大な土地と資源、圧倒的な武力を有する国
そんな緋劉国の一部である苑州はそこそこ栄えている州である
(李翔様、ついに即位が決まったのか
どんどん、手の届かない方になっていくな…………)
「翡翠!大変だ!!」
「そんなに慌ててどうしたんだ?恭牙」
「いいから!急いできてくれ!」
「あ、ああ」
(どうしたんだ?恭牙のやつ)
鈴明が李翔と別れてから、4年の歳月がたった
あれから鈴明は名を翡翠と改名し幼馴染み兼、再従兄弟の恭牙と共に義賊・黒狼(こくろう)を結成し、苑州を縄張りとする黒狼の頭として忙しい日々を送っていた
────男として
━━━━黒狼のアジト
「翡翠、これを見ろ」
「これは?」
「お前が見回りに行っている間に血狐(けっこ)から送られてきた」
「血狐から…………」
血狐とは黒狼と苑州で勢力争いをしている集団だ
┏━━━━━━━━━━━━━┓┃黒狼頭・翡翠殿 ┃┃ ┃┃貴殿と彗蓮(すいれん)の一角┃┃をかけて1ヵ月後の昼、我が┃┃血狐のアジトで一対一の勝負┃┃をしたい ┃┃もし来なければ不戦勝とみな┃┃し彗蓮を貰い受けるのでその┃┃つもりで ┃┃ ┃┃ 血狐頭・鵬淵(ほうえん)┃┗━━━━━━━━━━━━━┛
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