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中には可愛らしい、花模様のマフラーが入っていた……
「ユータ……これって……!」
私が問い掛けると、ユータは
照れ臭そうにしながら、私にこう語りかける……
「いや……色々バタバタして忘れるとこだったけど……
今日で俺たち……付き合い始めて……ちょうど一ヶ月じゃん……!
一ヶ月記念……ってことで……!
マフラーだから……被っちゃったけど……///」
うっ……嬉しいっっ――――――――!
ユータ……ちゃんと覚えていてくれたんだ……!
ユータだって、バンドのこととか
目まぐるしい一ヶ月だったはずなのに
私との記念日……ちゃんと覚えていてくれた……!
感激のあまり……
また私は、ポロポロと涙を流してしまう……
ありがとう……ユータ……
本当に……ありがとう……!
その細い指先で、私の頬に伝う涙を拭うと
取り出したマフラーを広げ、優しく私の首へ……
舞い散る雪は……
更にその強さを増し、肌寒かったけど
私の心はポカポカに暖かかった……!
まばらになったとはいえ
まだまだ街行く人の波は収まらない……
それでも私は気持ちを抑えきれず
ユータに四度目のキスをせがんだ……
五度目……六度目……
数えれないくらいキスを交わしたクリスマスイブは……
私にとって……
生涯忘れられない……特別な夜となったんだ――――――――!
【……To Be Continued……#8!】
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