第二章:禁じられた想い・後

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「ケイくんも……」  うなずいて、なんとか言葉をつむいだ。 ───限界がくるのは、彼があの扉の向こうに消えてから。 それからだ。 「じゃあな」  短くて、けれども、せつないほど耳になじんだ言葉を残し、圭一は瑤子の部屋を出て行った。 それを見届け、瑤子はひざを抱え顔をそこへ伏せる。 (───いまでも、好き……)  声を殺して泣く。 まだ…彼はこの家のなかにいるから。 (だけど、この想いは、過去を引きずってる)
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