始まりの2【どうも神様、亡者です】

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途方に暮れていると何処からともなく痺れを切らしたかのような声が聞こえてきた。 「ええい!!オタクのクセしてこういうシチュエーションで何が起こるかが欠片も出てこんとはどういう了見じゃ!!!」 声だけでわかる、えらい剣幕だ。 きっと顔も憤怒に染まっているに違いないのだ。 しかし、『こういうシチュエーション』? えーと……。 俺、臨終→真っ白な空間→何処からともなく聞こえてきた謎の声 ……HAHAHA、いくら何でもそれは無いってかしちゃイケンですよ。 こういうのは普通もっと若い子、中高生がするべきであって中高年になりかけてる顔面中の下がy「じゃかあしいわ!!」声が近いっ!? 背後から響くその怒声にどんな鬼神がと恐々振り返る……。 きっと色々怒られるんだ……嫌だ……。 おう? 拍子抜け、正しくそんな感じ。 さっきの怒声からは全く想像できない無表情がそこにあったからだ。 「………」 ……… 「………」 なんだこの空気は。
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