検証

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天川 青大さん  2014/10/3 22:29 次のページです。 車は真っ直ぐに屋敷へ向かい、やがて長くそびえる門の手前で停まった。 ◆ここは、長く横に延びる塀の門、もしくは高くそびえる門のどちらかとすべき。 車の窓から顔を出した男は、門の手前に設置された車用のインターホンへ眼鏡を近づける。 ◆近づけるのは眼鏡ではなく顔。 「お世話になります。わたくし、株式会社 陸奥 (むつ)セキュリティの大和と申します」 まるで庶民が好み食らうファーストフードのドライブスルーを模した仕様に、大和と名乗る男は不慣れな素振りで自らを紹介した。 ◆インターフォンで話す程度の事に、慣れも不慣れもない。 「どうぞ」 インターホンが女性の声でそう答えると、門は鉄の電動音とともに、左右へ開いていく。 ◆鉄の電動音とは? 訳がわからん。 ここは、このように書くのです。 インターフォンから女性の声で告げられると鉄製の門扉が左右に開いて行く。 門が開いた先は、左右に生えた品のいい樹木と、その間から見える噴水や石膏像。 像は天使を模った物や、女神を模った物ばかりだが、神秘的と言うよりは富裕の象徴として嫌味な印象を男へ与える。 ◆門が開いた先は(通路の)左右に 生えたではなく植えられたとすべき。 樹木に品のいい悪いもない。何の樹木なのか? 石膏像は芸術作品である筈なので、嫌みな印象など与えない。嫌みなのは人間の態度です。 ドラマや漫画でよく見る豪邸と同じだよ 、いけすかねえ。彼はそう思っていた。 男の名は大和霧彦(やまときりひこ)。 セキュリティ会社に勤める営業マンで今年27になる。 ◆登場人物の説明なので、特にありません。
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