検証

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天川 青大さん  2014/10/3 17:8 近日中にラジオで朗読されるという作品に眼を通しました。 そして呆れました。 これを、このまま放送するのか? 校正がされていないのです。 こんなもので良いと認めてしまうから、稚拙な作文の投稿が後を絶たないのです。 文章の表現力を問題としています。 具体的に指摘しなければ分からないようです。 こんな粗悪品を売って生活の足しにしているのだから、 少々キツい指摘を加えられても仕方がないでしょう。言わばプロなのですから。 プロならプロらしい仕事をしなければなりません。 では、行きます。 最初のページから問題ありです。 「このいやらしい格好のまま、アマデウスを朗読いたしましょうか?」 挑発的に大股を開き、膝から下を窓に乗せ、メイドの女はそう言った。 視界を少し下げれば、スカートのなかが見える。 「どけろ」 車に乗った男は、目の前に置かれた霜降りの足に目もくれず、メイドの黒い顔面を睨み付けた。 ◆ここは、良いでしょう。 読者の興味を引く為の工夫です。 2人が出会ったのは、ほんの数分前。 その屋敷、八角につき、これ奇妙。 ◆おかしな表現ですね。 その屋敷、八角につき、これ奇妙。 無くて良い。寧ろ書かない方が良い。 見える海はオレンジの果汁色に染まり、空の雲は段々と色を変えている。 ◆見えるは不要。果汁も不要。空のも不要。雲は空にしかないと分かっている事です。 海はオレンジ色に染まり、雲は段々と色を変えて行く。 このように無駄なく書くのです。 背後の山は雪が降ればウィンタースポーツも楽しめる格好の立地だが、今は冬が過ぎたために鮮やかな迎春花の頬を夕焼けが染めていた。 ◆この箇所も文法的にオカシイ。 背後に在る山は、と書いているのだから、主語は山です。それなのに述部では、迎春花の頬を夕焼けが染めていた。 背後の山に咲く迎春花の頬を夕陽が染めていた。 こう書くのです。 春の海と山の間。 ◆春のは不要。迎春花とは黄梅の事で、春を表現済みだからです。くどくなる。 朝と夜の束の間。 ◆要らない。夕焼けで夕刻と説明済み。くどい。 もう少し続けます。
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