なんとも思ってなかったのに

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「……何?誘ってんの?」 そう言うと、十夜は自分の口に水を含み、無理やり私に口づけた。 「ん……!!!」 与えられた水を全て受け入れられず、口の端からそれをこぼした。 とろんとした瞳で十夜を見つめれば 十夜はいつもとは違う優しい眼差しで私を見る。 「……とーやぁ?」 「……んな甘い声出すなよ。」 そう言って十夜は私にまた唇を落とす。 何度も 何度も 角度を変えて啄まれる唇は、今にも溶けそうだった。
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