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ガタンっ、ガタンっ
個室から響く不気味な物音。どちらからまではわからないがそれは確かに聞こえた。俺の体は固まってしまったが、人がいたのだろうと思い直し、自身の分身に意識を向ける。しかし、でない
「もぅマジむり、排尿したい」
そうつぶやくほどに俺は尿意に襲われていた。助けて欲しい程に。
今まで俺は排尿をどの様にしていたのだろう、尿意に襲われたらトイレに行き、放出する。そんな簡単な行程だったはずなのに、今の俺は満足に尿意を駆逐することすらできない。
もしかしたら、普段となにか違う動作をしてしまっているのではないか
しかし、いっこうに思い出すことができない。息子の根元を何か思いきり縛られているような、そんな感覚。
「ああああああっ!!あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ」
既にどのくらいの時間がたったのかすらわからない。これほど長くトイレに縛り付けられたのはいつ以来だろうか。
膀胱はすでに限界だ。最早破裂寸前と言っても過言ではない。体内で膀胱が破裂し体の中にまき散らされる尿素に俺の体は犯されていくのだ。
そんな妄想が頭をよぎった時開放感を得た。
リラックスできたのかもしれない。先程まで意地でもでない尿は何の障害もなく、流れるように便器に当たり、弾かれ、下へと流れていく。たまりにたまった尿意が徐々に溶けて放出されていく。俺は安堵と少しの寂しさを感じながら流れ出る液体を眺めていた。
勢いよく噴出し、それは緩やかに勢いを衰えていく。すべてのものを吐き出し、開放感と、快感を感じながら俺は俺の分身を大事に、大事に布の城へと戻したのだった。
丸いボタンを押し、先程まで俺の体内にあった液体を水で流しながらそれを見送る。
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