31人が本棚に入れています
本棚に追加
-外-
「-炎馬殿、どうしたのですか炎馬殿⁉」
「…あ、悪いな太史慈。今頭の中真っ白になってた…」
炎馬はその後、太史慈の手を掴んだままひたすら前を走っていた。
その途中で太史慈に呼び止められると炎馬は我を取り戻し、その場に立ち止まった。
「やはり、甘寧殿の事が気になるのですね。」
「ああ、いっつも一緒にいたからな、今までだったらこんなことはしないよ、ただ急にあんな事言われたら…」
「俺もよく分かりますよ、大切な人と急に会えなくなると、とても不安になりますね。以前孫策殿が行方不明に見舞われた事件覚えていますよね?あの時はすごく不安でした…。今何処にいるのかと、」
「あの事件か…、俺も不安だったよ、いや誰もが思ったはずだ。今回もあいつのことだから何か事件でも起こしそうな気がしてたまんねえよ、いつか本当にそんな日が来るのは分かってる…なあ太史慈、その時が来たら俺は何て言えばいいんだろうな?」
やはり、炎馬は甘寧のことが心配だった、本当ならば共にいたいが、しかし孫策の約束は破ってはならない…。その事がどれだけ彼を苦しめているのか、その気持ちが分かる太史慈はただ黙って炎馬の話を聞いていた…。
最初のコメントを投稿しよう!