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私とは違っておしゃれで綺麗で、おこがましいかもしれないけれど、私もあんな女性になりたいと憧れていた店長さん。
上司の色恋話はちょっと……、と思ったけれど、相手が森下店長なら納得出来た。
それに、堀さんと森下店長……、お似合いだと思う。
「もしかして……山内は堀のこと狙ってた?」
「はい?いやいやそんな訳ないじゃないですか。堀さんは私の上司ですから」
「……上司とか関係あるのか?」
「そりゃありますよ。上司は上司です」
「ただの肩書きなのに?」
「え?あ、ハイ」
「ふーん……」
堀さんの恋愛話からなぜ私に飛び火したのか分からないけれど、そもそも私はリアルな恋愛に興味がないので、上司だろうが同僚だろうがどうでも良いのだ。
ただ、これ以上突っ込まれたくはないので、お茶を煎れるふりをして私はその場を離れた。
「……ふぅ」
誰もいない給湯室でスマホを取り出し、お気に入りのアプリを起動させる。
画面いっぱいに写し出されたのは、超絶美麗なイケメンのイラスト。
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