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「今日は、手加減しないからな?」
敦士はそう言うと、ニヤリと笑う。
「美咲」
わたしの素肌に骨ばった指先を滑らせながら、名前を囁く。
敦士の低いこの声が好き。
どうして、こんなに敦士に感じてしまうんだろう。
荒い息を吐きながら、声を押し殺して唇を噛んだ。
限界が近付いて、敦士の名前を呼ぶと、それに応えるように敦士の動きが早くなる。
ああ、もっと。
もっと、欲しい。
そう思いながら、わたしは敦士の何が欲しいのかわからない。
そして、わたしは短い悲鳴のような声を上げて、ベッドに深く沈んでいく。
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