1.親友で元カレ

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   「別れた理由を訊いちゃうの?安心してよ、敦士の所為じゃないから」 おどけた調子でそう言うと、敦士は気にする様子もなく、無言で部屋着に着替え始めてしまった。 ……なんだかな。 色々訊かれても答えに困るけれど、もう少し関心を持ってくれてもいいんじゃないの? そんなことを思いながら、敦士の背中を無言で見詰めた。 「何か飲むか?」 「お水が欲しい」 10秒後、ベッド目掛けてよく冷えたペットボトルが飛んできた。 「危ないじゃない」 「当ってないだろ?」 「そういう問題じゃなくて」 これが、わたしじゃなかったら、絶対投げたりしないはずだ。
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