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田所さんとは焼き鳥屋の前で別れて、わたしは駅に田所さんは会社近くのマンションに向かって歩き出した。
まだ引継ぎ等でバタバタしているのに、そんな中助けてくれるなんて……。
正直、田所さんが走ってくれなかったら、大変ことになっていたと思うんだよね。
せめてもの感謝の気持ちで、食事に誘ったのに、逆にご馳走になってしまうなんて。
わたしったら、何をしてるんだか。
明日、自分の分のお金を渡そう。
そんなことを思いつつ振り向くと、丁度田所さんもこちらを見ていて。
お互い苦笑いのまま会釈して、それからまた歩き出す。
……びっくりしたな、もう。
まさか、田所さんもわたしを見ているなんて思わなかった。
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