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  森田課長の言っていることを整理すると 先週末に工場から直送で、代理店に納品予定だった試作品がまだ届いていない。 代理店から朝一で課長の携帯に連絡が入るってことは、かなり急いでいるに違いない。 こんな時に限って、課長は本社に出張なんだから、間が悪いというかなんというか。 「工場はどこですか?」 『Y県のあそこだよ』 ……あそこってドコよ。 溜め息を吐きたいのを我慢する。課長が他人任せで適当なのは、今に始まったことじゃない。 努めて冷静に言葉を続けた。 「その試作の件、他に誰か内容わかる人いますか?」 『川原さん、いる?』 「まだ、出社していません」
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