322人が本棚に入れています
本棚に追加
4.
良くも悪くも月曜日は慌しい。
例外になく、今日も朝礼の途中から電話が引っ切り無しに鳴り響き、他部署からは冷たい目で見られてしまった。
だけど、今日ばかりはそれが有り難かった。
業務に集中してる間は、何も考えなくて済むからだ。
川原さんに指示を出しながら、自分の業務を進めていく。
嫌味な問い合わせも、気にならない。
黙々とデータ入力していると「吉川さん」と声を掛けられた。
顔を上げると、川原さんがお財布とハンカチを手に立っている。
「ん?」
「一緒にランチ行きませんか?」
え?もう、そんな時間?
回りを見渡せば、席について仕事をしているのは、ほんの数人だけ。
没頭していて気がつかなかった。
最初のコメントを投稿しよう!