7.

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  はじめて入る田所さんの寝室は、意外にも綺麗に片付いていて。 今日のことを想定していたんだと思うと、くすぐったい気持ちになった。   そっと、わたしをベッドに寝かせると、田所さんはわたしを見下ろすように覆いかぶさった。 忽ち視界が田所さんで一杯になる。 切れ長の黒い瞳が無言でわたしを見詰めている。 それだけで、息が上がってしまいそう。 照明をシェードランプに切り替えると、田所さんの色気が途端に増したように感じた。 息を呑んだのは、きっとわたしの方。 「イヤなら、止めようか?」 柔らかい光の中で、田所さんが意地悪に囁く。 「そんなつもりも無いくせに」と言えば、田所さんはわたしの耳元でクスリと笑って、それから焦らすように耳朶を甘く噛んだ。
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