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   田所さんの顔が近い。 もしかして、マンションの前でキスをするつもりなの? それは、ちょっと…… 「家の前だけど、キスしていい?」 「ダメ」だと口を開きかけたわたしの唇に、しっとりとした田所さんのそれが重なった。 「んっ?!」 チュッと音を立てて、離れていく田所さんを軽く睨む。 「田所さん!!」 「あはは」 「もうっ」 唇を尖らせるわたしを見て、田所さんはまだ笑っている。 「笑い過ぎです」 「ああ、ごめん」
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