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   まさか、ストーカー? いや、そんな筈はない。 生活は何も変えてないし、最近知り合った人もいないのだ。 心当たりなんて、何も無い。 放っておけば、そのうち来なくなるよね。 そう自分に言い聞かせて、メールを消去すると、意識を荷物に戻した。 「おはようございます」 「あ、おはよう」 朝になっても用意にもたついて、早く出社するはずがいつもより遅くなって。 ロッカーにこっそりバッグを仕舞うつもりだったのに、更衣室で川原さんと一緒になってしまった。 「あれ?吉川さん、今日どこか行くんですか?」 「う、うん。ちょっとね」 ギクリとしながら、笑顔で答える。 「スポーツジムですか?」 「そ、そんなとこ」
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