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「もし、犯人が誰であれ、一人で解決しようと絶対にするなよ?俺に出来ることは、何でもする。だから、困ったことがあれば、遠慮無く言ってくれ。いいな?」
「……うん。ありがとう」
敦士の言葉の重さを受け止める。
今日、わたしを数ヶ月の間苦しめていたストーカーが誰かわかるかもしれない。
それは、見知らぬ誰かなのか。それとも、わたしの身近にいる人間なのか。
「無理を言って申し訳ありません」
「いえ、お待ちしていました」
管理会社の担当者、立花さんと挨拶を交わすと、早速問題の映像を見せてもらえることになった。
敦士が手に提げていた紙袋は、手土産だったと今更気が付いて恥ずかしくなった。
そんなことにも思い至らないなんて。
「こちらにどうぞ」
立花さんに続いて会議室に入る。
わたし達を椅子に座らせると、立花さんは用意していたパソコンにディスクを入れた。
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