好きって言えない

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翌日。学校に向かう私の顔は、ずっとニヤニヤしたまんまだった。 先輩と一緒に暮らせる。 そう思ったら、嬉しくてたまらない。でも……恥ずかしくもあるよ。 お風呂とかさぁ……先輩が浸かったお湯に浸かるなんて考えたら、もうそれだけで赤面しっぱなしだし。 昨日みんなにLineで教えようかと思ったけど、やっぱりやめちゃったから、誰もまだ知らないけど、みんながこの事実を知ったら何て言うだろう。 絶対羨ましがられるよね。なんせ先輩のことを好きな子は、たくさんいるから。 でもそのせいで逆にみんなの反感を買ったりしないかな……。小心者だからそんなことまで心配してしまう。 高校の三年間、上手く立ち回らないと、イジメとかされるのはゴメンだもんね。 蓮花にだけ話してみよう。 「おはよう季菜」 そう思っていたら、後ろから声をかけられた。 「蓮花! お、おはよう」 「何よ? オバケでも見たような顔して。失礼だなぁ」 「だって、蓮花のこと思った途端に声をかけられたから」 「私のこと? へぇ~季菜でも京正先輩以外のことを考えたりするんだ?」 蓮花はニヤッと笑った。
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