好きって言えない

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「ねぇねぇ季菜」 これまた先輩ファンの如月柚月が目を輝かせている。 「何?」 「ってことはさぁ、先輩が入ったお風呂に入ったり、先輩の下着と一緒に自分のパンツを洗ったりするんだよね」 何でアンタは、そんなに下ネタ好きなのよ。 「まぁ、そうなるけど」 「すごぉ~~~い。先輩ってどんなパンツ履いてるのかな? ボクサータイプかな? トランクスかな?」 「知らないよ。そんなこと」 「ねぇ、一枚盗んできてよ」 「はぁ? 何言ってるのよバカ。そんなこと出来るわけないでしょ!」 「え~~~。ケチ」 ケチって……。 柚月は口を尖らせた。 「じゃあ季菜が先輩と一緒に暮らし始めたら、泊りに行っていい?」 今度は奈々美。 「え、ダメだよ」 「私も行く」 柚月が手をあげた。 「いや、だから、ダメだってば」 「いいじゃん。みんなが寝静まったら、先輩に夜這いをかけるだけだってば」 「絶対ダメ!」 本気で腹がたって、思い切り叫んでしまった。
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