好きって言えない

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放課後になって、私は一人で教室を出た。 よくよく考えたら、先輩と待ち合わせ場所を決めてなかったから、どこにいればいいのか分からない。 やっぱりメアドかLineのIDが欲しい。 とりあえず校門で待つことにした。 待たせちゃ悪いから、急ぎ足で校門を目指す。 おかげで全校生徒で一番最初に校門に辿り着いた。 良かった。先輩はまだ来てないや。 振り返って校舎の方を見る。 今のところそれらしい人が歩いてくる気配はなかった。 10分経ち、20分が経つと、段々不安になってくる。 先輩ったら、まさか忘れて部活に行っちゃったんじゃないよね? それとも階段から落ちて、保健室に運ばれたりとか? そんなバカなことまで考えて、とても不安な気持ちになる。 もしかして、私がここにいることを知らないから、学校中を探し回ってるとか? 色んなことを考えていたら、校舎のほうから源之助先輩が走ってくるのが見えた。
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