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それから夕飯の支度を始めたけど、今日は先輩が手伝ってくれた。
いつも一人で作っているから、今日は本当に幸せな気分を満喫中である。
先輩は料理をしたことがないらしく、これからの時代は男も料理が出来るようにならないとってことで、一緒に暮らし始めたら、私が勉強を教えてもらう代わりに、先輩に料理を教えてあげることにした。
料理が出来て先輩にも食べるように勧めたけど、帰って食べないと瑞希さんが煩いからって、我慢するらしい。
そうこうしていたらお父さんが帰ってきた。
「突然押しかけてすみません。どうしても二人だけで話したいことがあったものですから」
「そうか。もちろん構わんよ。季菜」
「はい」
「お風呂に入ってきなさい」
「え?」
盗み聞きするつもり満々だった私の心を見透かされてしまったようだ。
「後で入るよ」
「ダメだ。俺は源之助くんと話があるから、オマエはその間風呂に入ってるんだ」
「はぁ~~い」
私は渋々それに従い。お風呂から出たときには先輩はもう帰っていた。
この日お父さんと先輩が何を話したのか分からない。
ものすごく気になるけど、お父さんはベラベラしゃべる人じゃないから、諦めることにした。
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