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翌日、ママと二人で洗濯と掃除を済ませると、ママの運転する車で三笠町のショッピングモールに向かう。
この町で一番活気ある商業施設だから、自転車で友達と頻繁に来るけど、ママとは初めてだから、立ち寄る店がいつも友達と立ち寄るお店とは違って、それがまた楽しかった。
「季菜にはこっちの方が似合うかなぁ」
ママったら、本当に楽しそうに私の服を選んでくれる。
ずっと娘を欲しがっていたのが分かるから、私は自分の意見を押し通したりせず、ママが選んでくれる服をどんどん試着していった。
何だかママの着せ替え人形になったみたい。
でも、決して不快なわけじゃなく、すごく嬉しかった。
お昼まで買い物をして、飲食街でランチ。ダイエットも気にせずに、お腹いっぱいになるまで満喫。
その後もママに付き合って、両手には持ちきれないほどの荷物になった。
そろそろ帰ろうとしているところで、ママが「あっ」って驚く。
その視線の先に、お兄ちゃんと悠木先輩が楽しそうに歩いていた。
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