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いったんうちに帰って、お風呂の用意をしてから、ラーメン屋さんに向かう。
ラーメン大好きっ子だけど、実は月に一回食べるか食べないか。
ん? 待って、今月三回目だ。あれ?
そういえば……先々月くらいから、お父さんの夕飯いらない率が増えているんだ。
お母さんが生きている頃から、あんまり外飲みをしなかったのに、もしかして良い人でも出来たのかな? なぁ~んてね。
ラーメン屋さんに到着すると、空いているテーブル席に座る。
前回は醤油ラーメンだったから、今日は塩ラーメンにしよう。
注文をして待っている間、スマートホンを取り出して、ツイッターをチェックする。
まだこの時間じゃ、みんなあんまりツイートしていない。
何気なく視線をお店のガラス越しに外に向けた。
あれ?
道路の向こう側を小走りに歩いていく人がお父さんに似ている。
どういうことだろう? 会社の近くで同僚たちと飲んで帰ってくるみたいなことを言ってたと思ったけど、中止になったのかな?
それならそれで夕飯の支度をしなきゃいけないかも。でもその前に、お父さんなら連絡を入れてくるはずだ。
ということは……もしかして、本当に女の人とデートだったりして……。
そう思うと同時に、何となくそれが本当のような気がした。
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