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泣きながら走った。
自分に魅力がないのが悔しい。
元カレに平気であんなメール貰うほど愛されてなかったのが悲しい。
いっぱい、いっぱいで、脇目もふらず走って小さな公園に入り込んだ。
あふれそうな涙に、なんとなく土管の中に入る。
ここなら誰にも見られないと思ったから。
やっと泣けるーーー そう思ったとき。
「はー マジ、疲れたーーー」
え?
「ん?あー、ゆうきの元カノちゃん?w」
ゆうき?
「そーそー、はなえちゃんと少しでも話したくて付き合ってやってたのに、ちょっと重くてさーーww 恋人らしーことしたがるんだよなwww」
今まで聞いていた好きな声に 信じられなくて喉がしまる。
「はあ?恋人らしーことって?」
「手ェ。つないでいい? とか言い出すんだぜwwww」
「おまw ソレ普通じゃねーかよw まじ鬼畜ww」
「おまけにヤらしてもくんねーしww」
少し高めに、馬鹿にしたように出された声。
数人でする汚い話。
にわかに信じられなかった。
「きづかねーのかなぁ、カスミチャンは、はなえちゃんのわきたて約だってこと。 」
ギャハハハハ
と汚い笑い声を残して集団は去っていった。
その日どうやって家に帰ったか分からない。
ただ、夜中に何度も吐いてしまった。
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