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今日も学園は子供たちの笑顔で溢れていた。
「かなこちゃん」
「かなこ」と呼ばれた女の子が振り返る。
透き通るような白い顔、形のいい唇、犬のような愛らしい大きなぐりぐりとした目、繊細な鼻梁。端的に言うと美少女だった。
「まもるくん、どうしたの?」
かなこは男の子に駆け寄った。男の子はかなこにまけないくらいの美少年、だった。
りりしい眉に意思の強そうなキッとした目、ばら色の唇。
「あらあら、二人とも仲がいいのね」
先生が優しい眼差しでかなことまもるを見る。
「仲良しですよ~。私たち幼なじみで、二人とも小さいころに学園に引き取られたから」
「この学園は政府が運営しているから、義務教育が終わるまで、一緒にいられるし」
かなことまもるが順々に話す。
「そうね。ここは安泰ね」
先生は優しい眼差しで二人を見つめた。
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