綺麗な涙

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◇◇◇ 退学の手続きをするために、久しぶりに大学へやって来た。 篤史くんが体のことを心配して、送り迎えをしてくれた。 「美波!」 今日大学へ行くから『会いたい』って言ったら、食堂で待ち合わせすることになって。 講義のある篤史くんと別れて、食堂へやって来たら早速美波を見つけた。 「りさぁー! 久しぶりだね! 体は大丈夫なの?」 そう言って抱きついてきた。 「大丈夫だよ。この間はありがとね」 「ううん、またいつでも話聞くよ」 電話で美波に話を聞いてもらったおかげで、あたしはようやく答えが出せた。 「一樹さんは?」 「今日は次の講義からだから、まだきてないよ」 「そうなんだ。美波は一樹さんと順調?」 「ふふ、まあね」 「大学に入ってから、最高記録じゃない?」 「ていうか、あたしの人生で最高記録だよ」 付き合ってもいつも浮気されて長続きしない美波にとって、一樹さんは運命の人なんだろうな。 美波の笑顔を見ているとあたしまで癒される。 「でもまさか、お試し期間からほんとに付き合うようになるなんて思わなかったよ」
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