1月

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「おばけに囲まれた世界」 見守る景色が灰がかるようになった 色はある でも灰色 音もある でも無音 そんなおかしな世界に、小さなおおばけは取り残された 小さなおばけは、今しか見ないことで、今を見ないことで、自分を保たせた その年頃は皆、頭がおかしくなるんだ 誰かがそう言った 意味もないことに意味を持たせ 訳も無いことに訳を持たせる 周りを見ることができない世界では、それは当たり前だった 小さなおばけもまた同じで、そういうことなんだと、1人目を閉じた
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