チートが転生するようです

9/10
前へ
/13ページ
次へ
「行くんだね?」 「ああ。お前らの世界行ってみよう。確実に助けられるかはわからんが。」 今までティーポットを携えて控えていたルシフェルが動き出す 「では、始めましょうか。転生の儀式を。」 「ルシフェル頼むよ?」 「では、桜井様は部屋の中央へ」 一言返事をし部屋の中央付近のライト下に立つ 「で、どうすりゃいい?」 「ではまずこれを。」 そう言ってルシフェルは手を差し出してきた。 「それは?」 ルシフェルの手に乗っていたのは小さなナイフ。 刃には幾何学的な模様が文字通り動き、うねっている。そして柄は白い木材でき《暦》と柄尻に掘られているためなんともチグハグな印象を受けるが 「何だよコレ…」 見ているだけで言い様の無い感覚に襲われる。 不快感にも似た拒絶。 人が持ってはいけない物だと本能が叫ぶ 「これは…そうですね。 世界の欠片の一つですね。 基準点と言ってもいいかもしれません」 「いやぁ、そんことを言っても分からないと思うけどね?」 「ああ、さっぱりだ。」 「じゃあ、全く別の例えをしようかな? 君は地球がどうなっているのか知ってるかな?」 「はぁ?そりゃぁ海、空、大地があって…」 「そう、その大地だね?君の世界は確か道路というものがあるよね?」 「あるけどよ…」 「その下はどうかな?」 「そりゃ土があるだろうが。」 するとキリギリスは首を横に振ってこう答えた。 「それだけじゃないだろう?トンネルがあって下水が流れてたり水道管用のパイプ。 その他も含んで土がある。」 「いや、俺のでも当たってんじゃん…」 「まぁ、そうだね?じゃあその下は?その下の下はどうなっているのかな?」 「それは…」 「意地悪な質問だったね?地殻、マントル、外核、内核とまぁこんなところかな? でも地殻、ようは地面は良いとしてその下は見たことあるかな?」 「ねーだろ普通」 「じゃあもし外核内核の所が違う物に変わって、それに気づかず生活していたとしたら?」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加