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「…ぅ?」
今まで眠っていたようだ。
混濁している意識を一度アクビをして覚醒させていると
「どこだ、ここは?」
目を開いたそこは日常の風景ではなく、代わりに上も下も分からない漆黒の暗闇がただ広がっていた。
「…おい、俺はお前に聞いてるんだよ。答えろ。」
いつも間にいたのか近くに人がいた。
いや、人の形をしているだけで人間味が全くない。
人の形をした『ナニか』がそこにはいた。
「ふむ…私が見えている、と。ならば、眠っている素質があるということか。」
「おい、ここはどこだと聞いたんだが?」
手を顎にあて考える素振りをしていた『ナニか』が今気付いたとばかり反応した
「ああ、すまない。そうだな、口で説明出来るような場所ではないが…目的としては面接会場といった所かな。」
「面接…?何のために?」
「私達の世界が今危なくてな。」
「何故?」
「その説明をするにはまず自己紹介をさせてくれ。
私は君達の世界の概念でいう神の使い、天使だ。」
一般人なら耳を疑うようなその言葉を聞いても桐也は全く気にする事なく、真顔でいい放った。
「でっていう。」
寧ろ面食らったのは天使の方だった。
「驚かないのか?」
「人の話は最後まで聞けって教わったもんでね。ああ、自称天使だから人じゃないか。」
カラカラと笑う桐也にたいし驚きの表情で固っていた天使は引きつった顔で話始めた。
「では…」
ここから一時間が経過した。
「…なのでそうした力のベクトルが全く別で私の力が余り通用しないのだ。ちなみにこの原理を
「なげぇーよ!!!」
魂の叫びだった。
話は最後まで聞くと自分でいったことだが、流石にこれは長すぎた。
「いったよ!?確かに俺は話は最後まで聞くって言ったけどさ!なげぇーんだよ!理論なんざ話されても理解不能だバカ野郎が!もっと短くまとめやがれ!」
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