冷徹貴公子は嫌な奴

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「あ…りがとうございます…」 恐る恐る包みを受け取ると、「開けてみて」と、三國さんに促される。 ガサガサと包装を綺麗に外して、中身を確認する。 …………………。 「ーーーーーっ!!!!!!!!?」 コ、コレって!!!! あまりの衝撃に、声も出せずにパクパクしていると、三國さんはニヤニヤしながら、そんな俺を見て楽しんでいる。 「君たち、『まだ』なんだよね?その時が来たら、それが役に立つから、お守り代わりに持っておいて」 「な、なに言って…!」 きっと、今の俺は真っ赤だ。 そんな俺を、三國さんは実に楽しそうに眺めている。 「それとも、予行演習しておく?手取り足取り教えてあげるよ、優しくね」 顔を近付けられ、耳元で、そんなふざけた事を囁いてくる。 「い、いりません!!結構です!!」 慌てふためいて距離を開けながら叫ぶと、三國さんは愉快そうに笑い出した。
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