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*絡まる感情・2*
夜が明けて、窓から太陽の光が部屋の中に差し込む。
身体よりも心が重たくて、寝返りを打って朝日に背を向けた。
どうしよう……起きたくないな…。
大学で講義を受けないといけないけど、何もしたくなくて……何も考えたくなくて目を閉じる。
このまま寝て、現実逃避してしまいたい。
きっと、顔は浮腫んで酷いだろうし、今日はこのまま寝て過ごすのもいいかもしれない。
そんな、甘い考えに心が大きく傾く。
けど……。
親が学費を出してくれているのに、自分の都合だけでサボろうとしている事に罪悪感が湧いてくる。
………やっぱり、行かないと駄目だよな。
暫く、ゴロゴロとベッドの中で転がりながら、ああでもない、こうでもないと考えを巡らせてはみたものの、結局は罪悪感には勝てず、むくりと、気怠い身体と心を起こした。
案の定、その日は最悪だった。
頭が働かなくてボーッとするし、ミスするし、転ぶし…。
そして、やっぱり顔は酷かった。
泣き腫らした顔に、友人である長谷部佳介(はせべ けいすけ)が、物凄く心配してくれた。
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