絡まる感情

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*絡まる感情・7* 夜中の一時頃。 自分の気持ちをスッキリさせたくて、人が疎らになっていく街中を歩いてここまで来た。 悲しさ、苦しさ、悔しさ、憤り、切なさ、不安、恐怖、愛しさ、そんな感情が自分の中でグチャグチャに絡まっていて、誰かに話を聞いてもらいたかった。 成瀬さんに背中を押してもらって、自分から動き出そうと思ったけど、自分の心の中が纏まってなくて、何をどう思って、動けばいいのかが、今一つ自分の中で見えていない。 こんな状態のまま月山薫に会っても、きっと何も変わらない。 月山薫を怒らせて、いつもの言い合いになって、喧嘩別れするのがオチだ。 それは、嫌だ。 ちゃんと、しっかり向き合いたい。 これが、ただの喧嘩じゃない事は、俺がいくら恋愛経験が足りなくても、馬鹿でも分かる。 だから、乗り越えたい。 ちゃんと乗り越えて、月山薫と一緒にいられる未来を作りたい。 だから、まずは自分の気持ちを整理したかった。 沢山考えたし、悩んだりしたけど、一人じゃ限界がある。 だから、誰かと話したいと思った。 こういう時の相談相手。 一人しか、俺の頭には浮かんでこなかった。
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