冷徹貴公子は嫌な奴

20/47
前へ
/550ページ
次へ
まあ、俺の勝手な推測なんだけど。 それにしても……。 『奏ちゃんなら、全然問題ないよ。オールオッケー。いつでもウェルカム的な?めくるめく大人の世界へ誘ってあげちゃうよ?』 なんて、阿呆な事を口走り、月山薫に思い切り睨まれて、滝のような冷や汗を流してたな……。 なんで、あの人、懲りないんだろう…。 「で?村沢と三國に、なに貰ったんだよ」 いきなりの質問に、ハッと我に帰る。 「あ、えーと…村沢さんからは、名刺入れで、三國さんからは……キーケース」 そう。 三國さんのアレは、ただの洒落のつもりだったらしい。 ちゃんと別にプレゼントを用意してくれていた。 それは、有難いんだけど……。 『あー、捨てられちゃったんだー、残念。でも、薫は常備してるだろうから、大丈夫だよ』 …………大丈夫って、何が? 常備って、何だ? そりゃ、モテるだろうけど、浮気……は、してないと思う……多分……。 チラリと、横目で、月山薫を盗み見る。 ………持ってるんだ。 そう思っただけで、なんだかソワソワと落ち着きがなくなる。 いや、別に気にする必要なんてないんだけどさ。
/550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3859人が本棚に入れています
本棚に追加