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「ひゃぁ!!」
突然背中にかかった重みに身体は自然に驚いて飛び跳ねる。
逃げようとしたらさらに強く抱きしめられた。
「じっとして」
右耳のすぐそばでかかる彼の声と吐息。
少しお酒の匂いが混ざって、本当に違う人みたい。
でも、優しく私に問いかけてくる声はいつもの忍さんそのもの。
いや...いつもより酔っちゃっている分、ずっとずっと甘く囁いてくれているみたい。
「......ず、ずるい...」
「ずるくて結構。
今日の凜はこうでもしないと捕まえられそうになかったから」
持ち上げられるくらい力強く抱きしめられた。
これは逃げられない...
「し、忍さん、もう逃げないから、は、離して...?」
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