sweet.1

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「帰って来た!!」 椅子から飛び上がって立ち上がり、スリッパの音を鳴らせて玄関まで走って行く。 二人に新婚生活を始めるために借りたこのお部屋。 新築だからまだ真っ白な壁や傷一つないリビングの扉を開けて、激務をこなして帰ってきた大切な旦那様のお出迎えに向かった。 「お帰りなさい!忍さん!」 「ただいま、凜。 はい、お土産です」 「きゃっ!ここのお店のマカロン大好きです! ありがとうございます!」 玄関で彼の鞄とともに、ほぼ毎日買って帰ってきてくれる有名お菓子店の紙袋を受け取り、幸せ一杯の笑顔で忍さんの顔を見上げた。 ちゅっと軽いキス。 お帰りなさいのキスだ。
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