第一章

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「それで、先生。 現場押さえられてしまったわけですが、処分とかあるんですか?」 あぁ…。 処分か、処分ねぇ…。 「未遂だしメンドイ。 目ぇ瞑ってやるからもうやんなよ。 ということで、家まで送るわ。」 ついてこいって言って止めてある車まで連れていく。 助手席のドアを開けてやればなんも言わずに乗り込んだ。 俺も車に乗り込みエンジンをかける。 「家、何処だ?」 タバコを取り出しながら訪ねる。 さすがに生徒の前で吸うわけにはいかないから火は付けず、くわえるだけ。 「西町です。 駅からバスで10分くらい。」 西町なら家に近いな。 ラッキーと考えるべきか……? 「了解。 じゃあ一先ず駅まで行くわ。」 ウィンカーを消して車を出す。 どちらも話さない、静かというか気まずい。 車を走らすこと約15分。 気まずい空気の中じゃ2時間以上に感じたね。 「ほら、駅着いたぞ。 どっちだ?」 「ん………? あ、左です。」 寝てやがったクソヤロウ。 それからはちゃんと起きて指示をくれた尭無。 ついた先は一般家庭程度が住まうマンション。
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