【出会いの香り】

3/9
前へ
/44ページ
次へ
・・・橋のまん中に誰かいる。 目に落ちてくる雫を片手で拭いながら目を凝らすと 仄暗い街灯の下に黒ずくめの服を着た、スラリとした男(・・・だと思う)が 傘もささずに川に背を向けて立っていた。 (この時間に、この雨ん中、黒い服で出歩くなよ・・・) 近づいて来るにつれ、少しずつ胸のあたりがザワついた。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加