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さっきまで何もなかった砂地に、次々と現れる色とりどりの影たち。 赤に青に黄色に紫。 「あ、あ」 数え切れない蟹が、僕と木を取り囲んでいた。 「……」 「…………」 「」 僕には分からない音で会話をしながら、ゆっくりと、じりじりと近付いてくる。 「───」 「」 「……─」 絵でしか見たことのなかった怪物。 星のなる木の番人。 規則正しい動きで、冷たい足取りで、今僕の目の前に。
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