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「電話があったんです。さっき…ミヤガワさんから…
危ないと…どこです。
麻美は今。どこに?
いや、それよりすぐに支度をしてください。
行きますから!」
ジュリアさんも慌てた顔をしてすぐにロッカールームに向かう。
ほんの数分。
その間に。
「産まれるらしいんです。
ちょっと留守を頼めますか?
どうも、危ないというのですぐに向かいたいんです。
ディスティニーの方にも行けそうにない。
今は…麻美の方を…」
笹本に話しているのだが、
詳しい話をしていないから訳が分からないだろう。
そんなことも解らずに…
「麻美さんって…マリアちゃんのことですね?
産まれるって…赤ん坊…ですか?」
すごく驚いてた。
俺より取り乱してるように見える。
「落ち着いてください。
落ち着いて…
こっちは大丈夫です。
うちの方はマネージャーに言っておけば大丈夫なので、ディスティニーの方は私が様子を見に行きます。
店の方は私に任せて…
早く…
えーっと…
準備とか何が必要なんですかね…」
笹本も慌ててる。
こういうとき、
男って…
「大丈夫。お母さん麻美ちゃんのこと、お願いね?
急いで帰るから…」
そう電話で話しながら私服に着替えたジュリアさんが入ってきて。
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