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妊娠検査薬を無事使い終わり。
マサキはズボンのチャックを上げると、オレにスティック状の妊娠検査薬を見せて来た。
妊娠検査薬の反応は…。
確かに陽性を…。
妊娠を示していた…。
「おいっおいっ…。
男が妊娠する訳無いだろ?。
無い…よな…?えっ!?ある…のか?。
マジかよ…。信じられん…。」
オレがそう呟くように言うと…。
マサキはズボンのベルトを緩め、自分の下腹部を露わにさらけ出した。
その下腹部はポッコリと妊婦のように、僅かながら膨らんでいる。
「ココを触ってみるとイイよ…。
コイツ動くから…。」
オレはマサキに言われるがまま、その出っ張ったお腹に手を置いてみる。
何かは分からない…。
だが、何かがその中で蠢いていた。
その、腹の皮を挟んで蠢めく気持ち悪い感触の感想が、素直に口から出てしまう…。
「うっわ…。キッショくワリぃ…。
何だコレ…。
内臓が動いてるみたいだ…。
寄生虫かなんかじゃないのか?。」
「だと良いんだけどね…。
それだと、さっきの妊娠検査薬の説明がつかない…。」
「妊娠に似た症状を出す寄生虫とか、居るんじゃないのか?。」
オレがそう結論付けようとした時だ。
マサキがうなだれながら先月の話しをしだした。
「妊娠する心あたりがあるんだ…。」
「心あたり?。
何して…孕んじまったんだよ…。
マサキ…?。
それに、オレらが死ぬってどういう事だ?。」
「先月だよ…。
君に呪いの儀式を行ったんだ…。」
それから、マサキは先月の…。
夏休み明けの掃除時間の出来事を説明して来た。
マサキの言う説明を要約すると、こういう事らしい…。
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