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マサキ達の班が理科室の掃除をしていた時。
マサキがやたらデカいムカデを見つけた。
そのムカデを見た園田ヒカルが、ある提案をして来た。
「そのムカデを使って、ちょっとした呪いの儀式が出来る。
皆で試しにやってみないか?。」
園田ヒカル…。
色白でオカルト好きの変わった男だ…。
オカルト研を立ち上げたが、部員はアイツ一人らしい…。
黒髪の肩ほどの長髪でいるが、その髪型が妙に似合う。
女の子の中で、ヤツの隠れファンが居るのも知ってはいるが…。
普段から人と交わらず、いつもボッチで居るので、あんまり詳しくは知らない…。
で、マサキは気乗りしなかったが、他のヤツらが悪ノリして、冗談半分でみんなでその呪いの儀式をやる事になった。
その儀式で呪う相手は一人しか呪えないので、適当にオレに決められたらしい。
その呪いの儀式の仕方は、ムカデをアルミバケツに入れ、そのムカデに他の虫を生け贄に与える。
そのムカデがその虫を食べている最中に、紙に、呪う理由と…。
どのような呪いをかけたいかを書く。
書き終わったら、どのような呪いをかけるかって部分を破り、バケツの中でムカデと共に焼く。
呪う理由の部分は呪いが完遂するか、49日が過ぎるまで、肌身離さず持っておかないといけないそうだ。
マサキはオレにそう説明した上で、こう言ってきた。
「おそらく…。
その呪いが失敗して、君じゃなく僕達自身に帰ってきてしまったんだって、園田君が言ってるんだ…。」
「なるほど…。
人を呪わば穴二つってヤツだな…。
で、お前はオレに対して、妊娠しろって書いたのか…?。」
「うん…。
コレなら万が一にも、男のケイが妊娠する事は無いだろうと思って…。」
だったら最初から、何も起こるなと書けば良かったのに、とオレは思ったが…。
ツっこまないでいよう…。
確かに男が妊娠するとは思えないしな…。
オレはマサキに聞いた。
「それで、オレにどうして欲しいんだよ。
正直、産婦人科の医者に見てもらった方が早くないか?。」
「園田君に、どうしたら良いか相談したんだ。
彼が言うには、このまま放置すれば呪いは暴走して、僕達を呪い殺してから君の所に呪いが行くかもしれない。
だから、呪いを解く儀式をしないと…。
その儀式に君も必要なんだ…。」
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