なんでもない現代の日常

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★なんでもない明くる日の夕方★ お笑い番組は好きだ 今日もテレビをザッピングしながらツボにハマる番組を探す この時間はユキジはエステ、ミハルは最近ドラマを自室で見ているので比較的自由な時間だ 最近は独りの時間が少ないので貴重な時間 番組を探していると兄さんの試合の映像が流れていた。海外の選手に少し苦戦気味だ …珍しい、右足を故障してる動き…練習中に怪我するほどユルい性格じゃないハズだけど………? まぁ、負けるなんて事は無いだろうな… さてさて、あとは…音楽番組か…あのアイドルグループ消えたな、事件で一時期盛り上がったけど、やはりアイドルは賞味期限が短い …………店長の息子さんは目を覚ますのだろうか? 春川さんの息子さんは何処にいってしまったんだろう……… 思いにふけながら適当にザッピングをしていると ………ん? ……何やら不穏な視線を感じる これはミハルの見てるドラマ終わったな いつもの悪戯襲撃パターンだと……ベランダからか! 素早い動きでベランダのカーテンを開け放つが… むう?…誰も居ない? ベランダのガラス越しに不穏な視線の主と目が合う ………店長さんに貰った石像? 何故か棚の上からテーブルに場所が移っている 勿論、動かした覚えはない そっとカーテンを閉めてミハル撃退用木刀の位置を確認する おかしい…ミハルの悪戯にしては手が込んでいない…別の誰かの侵入を許している! 振り向き様に木刀を掴み石像の方を見る! あら…石像がない…? 突然テレビの方から………時代劇でよく聞く蹄の音… …………え? 振り向くと…テレビから聞こえてくる馬の鳴き声 いや、正確にはテレビがあった場所にいる馬の鳴き声……と騎手の一言 「本当に突然来るんだな………国王もこんな感じで来たのかねぇ…」 え???? テーブルがあった方に向き直ると…… そこには大きな門と中世のお城が建っていた… 「……何?…ユキジの部屋?」 パニックに陥ってるツムギに馬上の気だるそうな男性が一言 「面倒臭いけど、取りあえず身柄確保するよ、お嬢さん」 ……………エェェェ!!!! なんでもない現代からの異世界 エピローグ 人生は何が起こるか分からない
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