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Side 倉田舞
「わー、これかわいい」
直美がガラスのショーケースの中のネックレスを指差し、
「本当、かわいいね」
私も同じように覗き込んで同意する。
今日は直美に誘われて百貨店に買い物に来ている。
香田先輩の誕生日兼クリスマスプレゼントを買いに来たのだ。何と、12月24日が誕生日らしい。
「舞はどんなのが好み?」
「どれもかわいいけど、強いて言うなら右から三番目のかな」
小さいシルバーリングの中にアクアマリンがはめ込まれている。
「んー、なるほどね。シンプルなのが好きだもんね、舞は」
「ところで、早くプレゼントを買いに行かないと、時間、なくなっちゃうよ?」
そう言うと、
食い入るように見ていた直美が突然顔を上げた。
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