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「そーだった! こんなとこで油売ってる場合じゃないや、上の階に行こう」
「うん」
私達はエスカレーター乗り場へと足を運んだ。
リースやらツリ―やらが店内のあちこちに飾られ、すっかりクリスマスモードに包まれている。
「舞はクリスマスはどうするの? 桜木先輩に何かプレゼントするの?」
「うん、それが…ね。この前さ“前もって言っておくけど俺はクリスマスプレゼントはいらないから”って釘刺されちゃった」
「へえ?」
「“舞がいてくれるだけでいいから”って…」
「…………」
なんか、冷えた目が私に向かって飛んできている。
「……それは、ご馳走様」
ま、そこは笑ってスルーしておこうっと。
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