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試験管の中に入った液体は無色透明
たぶん、たぷん、と揺れる度
白衣を着た先生の笑みが濃くなるようだ。
「毎日ちゃんと綺麗にしてるんだな、感心」
試験管の中を覗きながら
先生は嬉しそうに呟いた。
「先生」
「なに?門倉(カドクラ)君」
「何時までこうしていれば?」
「ああ、いつまでにしようか?
あんまり力を入れると、中で割れちゃうよ?
門倉君」
だから平静を装っていたのに
次の瞬間、楽しそうに本当に楽しそうに
口角をあげた先生が
僕の、どうしようもなく
餓えて、我慢ができないソソリを握り締めた。
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