第三章∇ ギター少年

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  あの久保田欽也という男が言うにはいつも月曜にはあの公園にいるらしい・・・・・・・・   その間ずっとギターの練習してるんだって・・・・・・・   正直だるそーって思う・・・・・・・・・   私も月曜にもあの公園に行くことにした・・・・     あいつの曲を聞いてると なんか知らないけど心が安らぐ感じがあったから・・・・・・・・・・         「おはよう久保田」   「おはよう」   「今日は何の曲を聞かせてくれんだ?」       相変わらず良い曲ばかり・・・・・・・・・どうしてこんな良い曲ばかり作れるんだろう・・・・・・ すごいなぁ・・・・・         「なぁ・・・」   「何?」   「いつも長袖だよね?暑くないの?」     「あーこれ?それはあたしの腕がキモイくらい汚れてるからだよ・・・・」     まぁ嘘ではなかった、 本当に汚れてるから・・・・・・きずだらけの体・・・・・・・・・・     「・・・・死にたいって久保田は思ったことある?・・・・・」   私は何をいきなり聞いているんだろう・・・・・ 困らせたかな・・・・・   「あるよ、何回も・・・・・・・でもそんなんで負けていられないんだ・・・・」   「どうして?」     「俺には夢があるから・・・・・・」   夢・・・・・・何年ぶりに聞いた言葉だろう・・・・・・   「夢・・・?」   「俺・・・有名な弾き語りになって色んな心が曇りや雨のやつを元気にさせるのが夢なんだ・・・」     なんて凄い夢だろう・・・・・・私だったらそんなこと言えない・・・・・・・・・誰かを元気づけようとかそんなことすら思ったことなかったというのに・・・・・・・・・・     「篠塚の夢は?」     あたしの夢・・・・・・・・・?あたしの夢は・・・・・・・・・・・ 「自由になること」 ・・・・・何言ってんだあたし・・・・・・・ 「ごめん・・たいした夢の欠片もないようなこと言って・・・・」   ホンマにその通りだった・・・・・・自由になりたいなんてガキじゃあるまいし・・・・・・・・・
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