第二章

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「お兄様... ... ... ?」 「まただ」 「またって... ... 。まさか!?」 「ああ。また... ... ... ... ... 監視されている。」 「やっぱり... 」 正確な位置までは分からない。だが、俺達を誰かがじっと見つめているのは明らかだ。 しかも、今回は一人じゃない。 「くそっ... !」 油断していた。 このストーカー行為は1ヵ月くらい前から始まっていた。 最初は何かの間違いだと思った。 ただ神経が過敏になっているだけだと。 だがそのうち、俺達を監視していることに気付いた。 特別危害を加えられたりはしていないが、酷い時は朝家から学校までずっとつけられていた。 最近姿を見せなかったからようやく諦めたと思っていたのに。 「お兄様... ... ... 」 「大丈夫だ」 ぎゅっと袖を掴む冬瑠を宥(ナダ)める。 だが状況は芳(カンバ)しくない。
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