第二章

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骨も何本か逝ったようだがそんなことはどうでもいい。 「貴様はかかってこないのか?」 最後の一人は妙に落ち着いていた。 年齢は40代と言ったところか。体つきががっしりしていて、どこぞの組にでも入ってそうな強面だ。 「いや、遠慮しておこう」 「太田さんっ... ... 悔しく... ないんですか!?こんな餓鬼に... ... ... 」 直ぐ様言葉を発したのは、壁にめり込んだ状態の男だった。 呼吸は荒く、立ち上がろうとしているのか手足が痙攣している。 だが、ピクリとも動かず仰向けで倒れている方とは違い、俺を威嚇する気力はあるようだ。 「悔しくないかと問われればそりゃ悔しいさ。だが俺達ではこいつに勝てない。分かるだろ?俺達とは格が違う」 「しかしっ... ... 」 「それともお前は俺が無様に負けて地面に這いつくばるところが見たいのか?」 「... ... ... ... 」 それ以上は何も言わなかった。 どうやら今立っている男はそこで伸びている奴らの上司らしい。 それは年齢差からも垣間見える。 こいつは自分の立場を理解できる、少しは賢い男のようだ。
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